社内にある複数のパソコンで、Windows11 24H2にアップデートしたのち、ドメインに参加できなくなるという事象が発生してしまいました。同様の現象でお困りの方もいるかもしれませんので、参考までに当社で実施した解決策をメモしておきます。
◆エラー表示:このワークステーションとプライマリドメインの信頼関係に失敗しました
・一時的にネットワークを切ればドメインユーザのまま起動できます。
・起動した後は普通にネットワーク接続して利用できますが、再発防止のため以下のいずれかを実施。
①PowerShellを管理者権限で起動して、以下のコマンドを実行。
Test-ComputerSecureChannel -credential Administrator -repair
②パソコンをドメインに参加させなおす。
再起動後、ドメインユーザーとしてログインしてみてください。
◆エラー表示:システムリソースが不足しており要求されたサービスを完了できません
ドメインユーザではログインできないため、いったんローカルユーザでパソコンを起動。
グループポリシーエディタを起動(gpedit.msc)し、コンピューターの構成>Windows の設定>セキュリティ設定>ローカル ポリシー>セキュリティ オプション>ネットワークセキュリティ:Kerberosで許可される暗号化の種類を構成する。
以下の項目にチェックをつけて再起動。
・RC4_HMAC_MD5
・AES128_HMAC_SHA1
・AES256_HMAC_SHA1
・将来使用する暗号化の種類
再起動後、ドメインユーザーとしてログインしてみてください。
◆エラー表示:ドメインが見つかりません
ドメインユーザではログインできないため、いったんローカルユーザでパソコンを起動。
regedit レジストリエディタを開く。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Netlogon\Parameters
DWORD (32bit)を新規作成し、名前をAllowSingleLabelDnsDomain、値を1にする。
再起動後、ドメインユーザーとしてログインしてみてください。
WindowsUpdateで挙動が怪しくなることはあるのですが、今回はパソコンごとにエラー内容が異なっていたため、エラー対処に結構時間を要してしまいました。
同様の現象でお困りの方、ぜひお試しください。また、もしも解決につながりましたら、弊社のほかのページも参照していただけると嬉しいです。

執筆者: 香川 誠 (投稿記事一覧)
- 技術士(総合技術監理部門/建設部門)、防災士。
- 業務を通じた体験や学びなどを要約して記事にしています。
- 2024年より株式会社ゆほびか代表取締役社長。
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